永遠の・・・・ - 2010.12.06 Mon
またまた素晴らしい本と出合うことができました。
たくさんの方が既に読まれていると思いますが、その本は・・・・

涙腺が緩みっぱなしでした (T^T)ウッウッウッ
11年間零戦のパイロットとして戦い、最後は沖縄特攻で死んでいった
祖父・宮部久蔵の生涯、その生き様を、人生の目標を失いかけていた孫で
ある青年とその姉が、祖父を知る戦友を訪ね歩き、実像が浮き彫りになる
というストーリーです。
小説とは言え、史実に沿ったストーリー展開には、戦争という非情さ、
人命を軽視した大本営の無能さ、それでも特攻で散った青年たちの清い
心が見事に描かれています。
読み終わった後も、まるでノンフィクションかのように思えます。
開戦当初、圧倒的な強さだったた零戦も、米軍の豊富な物量を背景に
次々と戦場へ送られる新型兵器、新型戦闘機の前に散っていきます。
玉砕という言葉が巷でささやかれ、『生きて虜囚の辱を受けず』 という
戦陣訓を徹底教育された兵隊たちは、自らの命と共に自爆していきます。
また、人命をあまりにも軽視した大本営の無能な作戦や、非人道的な兵器
によって尊い命が散っていく。
『桜花』 や 『回天』 なんてものは、非人道の極みです。
ちなみに、『桜花』 は一式陸攻に牽引されて上空から敵艦に向かっていく
ロケットで、レーダー誘導ではなく人が乗って目標にぶつかっていく兵器。
そもそも重いロケットを付け、鈍足な飛行機で敵艦に向かっていくワケです
から、殆どの飛行機は敵艦にたどり着く前に、敵戦闘機に撃墜されるワケです。
『回天』 は同様に人間魚雷です。もちろん、『特攻』 という作戦も論外です。
その戦況の中にあって、祖父・宮部久蔵は妻との約束を果たすため、仲間から
『臆病者』、『卑怯者』 と罵られても、自らを鍛え続け、生きることへ全力を
かけて戦い続けます。一方では、優しく高潔な人柄は、周囲から敬意をもたれる
人物であったと描かれています。
その妻との約束とは・・・・・『生きて帰ってくる』 というもの。
宮部久蔵は特攻隊に志願を強要されたときに、志願しない勇気を持っていました。
しかし、そんな彼がなぜ最期は特攻隊として敵艦に突入することになったのかは、
この小説をもっともっと沢山の人に読んで知ってもらいたい結末です!!
特攻は志願であったと歴史にはありますが、実際には強制志願であり、事実上の
命令であったこと、しかし、それを自ら受け入れ、笑顔で飛び立っていった若者の
描写には涙腺を止めることは出来ません。
文中にこんな一節があった。
日本は民主主義の国となり、平和な社会を持った。高度経済成長を迎え、人々は
自由とか豊かさを謳歌した。しかしその陰で大事なものを失った。
戦後の民主主義と繁栄は、日本人から『道徳』を奪った、と思う。
今、街には自分さえよければいいという人間たちが溢れている。
60年前はそうではなかった、わしは少し長く生き過ぎたようだ・・・・
特攻で散っていった彼らは、新生日本を憂い、残された家族、恋人のためにその命を
間違いなく捧げたのだ。
そのことを、私たちは真摯に受け入れなければならないと思う。
たくさんの方が既に読まれていると思いますが、その本は・・・・

涙腺が緩みっぱなしでした (T^T)ウッウッウッ
11年間零戦のパイロットとして戦い、最後は沖縄特攻で死んでいった
祖父・宮部久蔵の生涯、その生き様を、人生の目標を失いかけていた孫で
ある青年とその姉が、祖父を知る戦友を訪ね歩き、実像が浮き彫りになる
というストーリーです。
小説とは言え、史実に沿ったストーリー展開には、戦争という非情さ、
人命を軽視した大本営の無能さ、それでも特攻で散った青年たちの清い
心が見事に描かれています。
読み終わった後も、まるでノンフィクションかのように思えます。
開戦当初、圧倒的な強さだったた零戦も、米軍の豊富な物量を背景に
次々と戦場へ送られる新型兵器、新型戦闘機の前に散っていきます。
玉砕という言葉が巷でささやかれ、『生きて虜囚の辱を受けず』 という
戦陣訓を徹底教育された兵隊たちは、自らの命と共に自爆していきます。
また、人命をあまりにも軽視した大本営の無能な作戦や、非人道的な兵器
によって尊い命が散っていく。
『桜花』 や 『回天』 なんてものは、非人道の極みです。
ちなみに、『桜花』 は一式陸攻に牽引されて上空から敵艦に向かっていく
ロケットで、レーダー誘導ではなく人が乗って目標にぶつかっていく兵器。
そもそも重いロケットを付け、鈍足な飛行機で敵艦に向かっていくワケです
から、殆どの飛行機は敵艦にたどり着く前に、敵戦闘機に撃墜されるワケです。
『回天』 は同様に人間魚雷です。もちろん、『特攻』 という作戦も論外です。
その戦況の中にあって、祖父・宮部久蔵は妻との約束を果たすため、仲間から
『臆病者』、『卑怯者』 と罵られても、自らを鍛え続け、生きることへ全力を
かけて戦い続けます。一方では、優しく高潔な人柄は、周囲から敬意をもたれる
人物であったと描かれています。
その妻との約束とは・・・・・『生きて帰ってくる』 というもの。
宮部久蔵は特攻隊に志願を強要されたときに、志願しない勇気を持っていました。
しかし、そんな彼がなぜ最期は特攻隊として敵艦に突入することになったのかは、
この小説をもっともっと沢山の人に読んで知ってもらいたい結末です!!
特攻は志願であったと歴史にはありますが、実際には強制志願であり、事実上の
命令であったこと、しかし、それを自ら受け入れ、笑顔で飛び立っていった若者の
描写には涙腺を止めることは出来ません。
文中にこんな一節があった。
日本は民主主義の国となり、平和な社会を持った。高度経済成長を迎え、人々は
自由とか豊かさを謳歌した。しかしその陰で大事なものを失った。
戦後の民主主義と繁栄は、日本人から『道徳』を奪った、と思う。
今、街には自分さえよければいいという人間たちが溢れている。
60年前はそうではなかった、わしは少し長く生き過ぎたようだ・・・・
特攻で散っていった彼らは、新生日本を憂い、残された家族、恋人のためにその命を
間違いなく捧げたのだ。
そのことを、私たちは真摯に受け入れなければならないと思う。
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